『変質者との出逢い@』

 

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あたしが通っていた学校は、 閑静な住宅地にある、女子しか通っていない学校。
閑静な住宅地ということは人気のない田舎ということで、

変質者にはたまらない立地条件だったと思います。


だからもちろん「あの通りは夕方一人で通ると危険」
なんて話しはあったけど、 毎日通ううちに
「昼間だったら大丈夫だよ」
「他の子だって近所の人だって通ってるしね」

なんて気のゆるみが出てきちゃうんですよね。


その日は午後からの授業だったので、
お昼前に家を出ました。
電車に乗って、学校のある最寄り駅に到着、
暑い日だったので、木陰のある通りを通って
行くことにしました。
そこは人通りもそれほど多くない通りで、
よくタクシーの運転手さんとか車停めて
昼寝してるんですよ。
(女子学生を鑑賞してることもあり)

学校まで続くその木陰の道をとことこ歩いていると、
やはりいつものように何台かの車が停まっていました。
ただ路上駐車してる車、お昼寝してる運転手さん・・
あたしは左側の歩道を歩いていました。
車から見ると助手席側です。


ある1台の車の横を通り過ぎようとしたそのとき、
助手席側の窓がいきなりグイーンと開きました。
車の真横を通っていたので驚いたんですが、
なんだか
優しそうな男の人がひょいと覗き込むように首を出してきました。

 

「ここの学生さん?」

 

「え。あ、はい」

 

真面目に答えるあたし。

 


なんとなく車内が見えます。



気にしたくないのですが、



関係ないと思いたいのですが、



股間の上に雑誌が載っています。



ええ。なんとなく嫌な予感はしてました。

 

変質者に逢うときに感じるなんともいえない雰囲気がありました。

 

彼はほほえみながら股間の上の雑誌をどけました。

 



・・・・・ブルータスお前もか(違)。

 

ああやっぱりね。
やっぱりね、って思えちゃうのもどうかと思うんですが、
そう思うのも仕方ないくらいこの時期
変質者大キャンペーン中だったのです。
かなりの頻度で変質者に遭遇していたのです。



一瞬にして固まるあたしに対して彼が一言。

 

「・・・・・どう?」

 

 

どうて!どうて何よ!(汗)

 

何かの同意を求めているんでしょうか。
それとも
それに対して意見を述べよということでしょうか。
真意が計りかねますが、
しかし彼の意向には添えないことをはっきり伝えるべく、


「ご、ごめんなさい」


そう言って学校へ駆け出すあたし。
なんであたしが謝らなくちゃならないんでしょう。
なんにも悪いことしてないのにっ。

どうやら変質者に逢うと謝ってしまう習性があるらしいです。

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